シネマの前で待ち合わせ

元TSUTAYAスタッフが映画のあらすじや感想を備忘録をかねてつづっています

マイナーだけど見てほしい!おすすめ映画! SF・ミステリー10選

お久しぶりです。しばらく忙しくしていたのですが、ひょんなことから時間ができたのでブログ更新です。

 

今まで見てきた映画の中で、マイナーだけど面白かった作品を紹介しています。

基本的に評価は甘めですが、☆×4以上を目安に選びました。世間的には☆×3以上だと考えてもらえるとピッタリかと。

「まだまだ浅いな!他にもマイナーだけどおもしろいのあるよ!」というご感想を持った方はぜひぜひコメントで教えてください。

 

まずはSFから。

 

1.タイムクライムス 
2008年製作/88分/スペイン
原題:Los Cronocrimene

 

【あらすじ】

エクトルは、森の近くの一軒家に妻と一緒に引っ越してきた。

引っ越しの最中に、双眼鏡で森をのぞくと、なんと女性が服を脱いでいる。

気になったエロエクトルは、森の中に入っていくが・・・。

 

タイムトラベル好きの方にはたまらない作品かと。

コメディのような一面もあり、面白かった。

ただ、TSUTAYAには置いていないし、サブスクにも配信されてなさそうなので、入手が難しいかも。

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2.ジョナサンーふたつの顔の男ー
2018年製作/95分/アメリ
原題:Jonathan

 

【あらすじ】

ジョナサンは、建築会社に勤めるまじめで内向的な青年。彼の中にはもう一人ジョンという人格がいて、一つの身体をシェアしていた。ジョンは、ジョナサンとは正反対の性格で、楽観的でチャラい。毎日ビデオを録画し、情報交換をするジョナサンとジョン。

二つの人格は、ルールを守り、上手く一つの身体をシェアできていたが、ジョンがエレナという女性にバーで出会ったことから、ルールが破られ、二人の関係も崩れ始め、やんやんする話。

 

カモメでもファミレスでもなく、あるまじめな青年の話。サスペンススリラーとうたうわりには静かな文学的作品で、映画だけど、見たら行間を読む練習になるかも?

 

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3.(r)adius ラディウス
2017年製作/93分/カナダ
原題:Radius

 

【あらすじ】

交通事故から目を覚ました一人の男、リアム。

通りがかった車に助けを求めるが、その車はふらふらとして道を外れる。

リアムが車にかけよると、運転していた女性は亡くなっていた。

急いで911コールするリアム。

電話がつながり、対応してくれている女性に「あなたの名前は?」と聞かれて、記憶をなくしていることに気づくリアム。

混乱して、レストランに駆け込むけれど、そこも死体だらけ。

「どーなってるんだ?!ウィルスか?テロか?」とさらに混乱。

そのうちに、自分に近づいた鳥や人が死んでいくことに気づき、人に近づかないようにするが、ある女性が訪ねてくる。

「ノォーーー!!俺に近づくなー!」と慌てるが、どうやらその女性だけは、リアムに近づいても死なないらしい。なぜ?

しかし、彼女も記憶をなくしているらしく、二人で記憶を取り戻そうとヤンヤンするが・・・。

 

この作品は、記憶喪失の原因とか近づいた人が死んでしまう謎に気をとられて、本当に先が読めなかった。SFとミステリーが上手くマリアージュした作品だと思います。

U-NEXTで見られるようです。

 

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4. アトラクション ー制圧ー
2017年製作/117分/G/ロシア
原題:Attraction

 

【あらすじ】

ある日、モスクワ上空に未確認飛行物体が現れ、軍によって攻撃されたそれは住宅街に墜落し始める。

その日、高校生のユリアは、学校の授業で隕石雨が降るから観測するようにと言われていた。

軍司令官のユリアの父は、「高いところは人が集まるから危険だ」と言って観測に行くことを許してはくれなかった。

しかし、絶賛反抗期中のユリアは父の制止を無視して恋人のチョーマと友人のスヴェタと一緒に、マンションの屋上で隕石雨を待っていた。

そのうち、待つのに飽きたチョーマに誘惑されてスヴェタの部屋に行き、イチャイチャし始める。

そんな中、コントロールを失った宇宙船が、スヴェタの目の前に墜落してきて・・・。

 

SFだけどアクションパニックではないので、ご注意ください。UFOが落ちてくるシーンはとても芸術的でオススメ。あんなに印象に残る墜落シーンもなかなかないと思う。TSUTAYAで5枚借りないとセット価格にならないからあと1枚・・・っていうときに手にしてほしい。あらすじ読んでいて思ったけど、友達の部屋でイチャイチャするってすごいな・・・。

 

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5. パンドラム
2009年製作/108分/PG12/アメリ
原題:Pandorum

 

【あらすじ】

2147年、水と食料不足に陥った地球。

人類は、移住できる星「タニス」を見つけ、宇宙船エリジウムにクルーと乗客を乗せて打ち上げた。

船内の睡眠カプセルで目覚めるバウアー伍長。

しかし、睡眠カプセルの副作用で記憶を失っていた。

その数時間後に睡眠カプセルに入っていたペイトン中尉も、覚醒する。

他のクルーがいないことに気づいた二人は、船内の捜索を開始するが・・・

 

これも記憶喪失もの。SF×記憶喪失なんて、私にとっては盆と正月、牡蠣とシャブリ、ハチミツとクローバーのようなもので、それだけで満足度が高い。ほんとにチョイ役だけど、ノーマン・リーダスが出演しています。ウォーキング・デッドでゾンビの代わりに主役を食った男です。

 

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次はミステリー。

 

6. トラフィッカー 運び屋の女
2018年製作/91分/アイスランド
原題:Vargur

 

【あらすじ】

アイスランド発のクライムスリラー。

シングルマザーのソフィは、多額の借金を抱える弁護士エリックと刑務所から出所したばかりの弟アトリとコカイン密輸に加担することに。

ソフィはコカインを飲み込んでアイスランドへ入国するが、コカイン入りのタブレットを吐き出せないまま時だけが過ぎていく。

そんな中、麻薬捜査局の女性刑事レナの捜査の手が彼らに忍び寄るが・・・。

 

これはいわゆる「胸糞映画」になるようで、Yahoo映画の評価は2.6・・・。確かに出てくる兄弟はクズ男。でも、上手くできた脚本だと思います。見るときは、想像力を片手に、ポジティ部に入部してからどうぞ。

 

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7.トランス・ワールド
2011年製作/90分/アメリ
原題:Enter Nowhere

 

 

【あらすじ】映画.comより引用

とある森の奥深く。夫とドライブ中にガス欠に陥り、ガソリンを買いに行ったまま戻ってこない夫を探していたサマンサは、1軒のキャビンにたどり着く。するとそこに、同じように車のトラブルに見舞われた青年トムが出現。さらに、今度はジョディという女がやって来る。ジョディは恋人と強盗をしてきたばかりで、なぜキャビンにたどり着いたのかわからないという。3人は助けを求めに森を出ようとするが、いつの間にか同じキャビンに戻ってきてしまい・・・。

 

SFミステリーです。この作品についてはブログを書いていないのですが、面白かったので紹介します。設定が上手くできているので、上のあらすじは一部カットしました。良い設定って、見ているうちにわかったほうが面白いよね?90分でサクッと見られるのもよい。

TSUTAYAでもまだレンタルできますが、取り扱いがある店舗はかなり少なめ。ジャケットの文字でネタバレしてるので、借りるときは目をつぶってレジまで持って行ってください。アマゾン・プライムでも見られるようです。

 

8.切り裂き魔ゴーレム
2016年製作/109分/イギリス
原題:The Limehouse Golem

 

【あらすじ】

19世紀のロンドン。

脚本家の夫を毒殺したとして裁判にかけられている舞台女優のエリザベス。

拘留中の彼女のもとに年老いた刑事が現れ、彼女の夫が今世の中を騒がせている切り裂き魔ゴーレムで、それに気づいた妻が毒殺したのではないかと言う。

エリザベスは否認をしつつ、ゴーレムを捕えようとする刑事に少しずつ協力する

ようになっていく。

老刑事は、なんとか彼女を助けようと証拠集めにロンドンを駆け巡るが・・・。

 

刑事が主人公ではなく、エリザベスの人生が描かれている場面がほとんど。ミステリーを見慣れてる人は途中で分かってしまうかも。それでも、当時の衣装や舞台の雰囲気がいい感じだし、エリザベス役の女優さんが綺麗で素敵。

 

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9.インビジブル・ゲスト 悪魔の証明
2016年製作/106分/スペイン
原題:Contratiempo

 

【あらすじ】

殺人容疑で起訴された実業家ドリアのもとに、敏腕弁護人グッドマンが訪ねてくる。

グッドマンはその名に似合わず、やり手の女性弁護士。

グッドマンなのに女性

二人は3時間後に開始される裁判に勝つため、反証の準備を始める。

事件の再検証を進めていく二人。

ドリアは不倫相手のローラとの密会中に、車の事故でダニエルという青年を死なせてしまっていた。

山の中だったため、死体を湖に沈めて隠蔽を図ったものの、ダニエルの父親はドリアを疑って彼の周辺をかぎまわる。

その後、ドリアとローラは山奥のホテルに誘い出され、二人きりの密室でローラが殺害される。

ドリアが圧倒的に不利な状況にも関わらず、グッドマンはドリアを無罪にできると言うが……。

 

この作品はリメイクもされてるし、わりと有名かな・・・と思ったけど、脚本が秀逸なので。

 

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10. ロスト・ボディ
2012年製作/111分/G/スペイン
原題:El cuerpo

 

【あらすじ】

死体安置所の警備員が何かにおびえて森の中を走っていく。道路に飛び出し、車にひかれ、意識不明の重体に。

その後、安置所からマイカという女性の遺体が消えていることがわかり、休暇を終えたばかりのハイメ警部が呼び出される。

夫のアレックスから話を聞きつつ、捜査を開始すると彼の態度が怪しい。

どうやら彼には愛人がいて、妻のマイカを疎ましく思っていたらしい。

妻マイカの殺害計画を実行したアレックスだが、遺体を安置所から盗み出したのは彼ではない。

では、いったい誰が?何のために?

 

これも有名かと思いましたが、オリオル・パウロ監督つながりということで。ジャケットのどこにも書いていませんが、「死体の消えた夜」という韓国映画はこの映画のリメイクです。リメイクだって明記しないのちょっとズルくない?

 

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脱出ゲーム×シャマラン【映画感想】OLD

DVDにて。

原題:OLD

 

【あらすじ】

カッパ一家は、離婚前の家族最後の思い出作りとしてリゾート地を訪れる。離婚話をまだ聞かされてない息子のトレントと娘のマドックス。彼らは泊まったホテルでそのマネージャーの甥であるイドリブと仲良くなり、トレントは暗号で書かれた手紙をもらう。翌日、一家はマネージャーに提案されてプライベートビーチに行く。そこには同じようにマネージャーに招待された三組の観光客がいた。それぞれにバカンスを楽しんでいたが、トレントが女性の遺体を発見し、徐々に得体のしれない恐怖が彼らを取り囲んでいく・・・。

 

【感想】★★★★☆

さすがシャマラン。設定をかなり上手く作って、全体もいい感じにまとめてる。時間の進みが早いということで時間制限を作ってるんだけど、それがとても上手く作用している。最初は家族団らんと夫婦のケンカなどを見せられるが、だんだんと不穏な空気が漂ってくる。ラストはオチが読めてしまいました。まぁ、そうなるよねと。そこが残念だったけど、それまでのヤンヤンな感じで十分楽しめました。この作品も予告などを見ないで、できるだけ情報を遮断して見るのがいいかと思います。

 

見ている間に、老いることと死について考えさせられました。小さい頃と思春期と感じ方が違う描写があったのがよかった。小さい頃の感覚は忘れてしまったので、ちょっと戻ってみたいと思いました。色々考えずにすむから楽そう。

死ぬのは怖くないけど、殺されるのはいやだな。大切な人たちが死んでいくより前に死にたい。残されるのは寂しくて嫌です。人間の身体についても、勉強になったことがありました。詳しくはネタバレ感想で。

そして、こういったサバイバルの前に離婚直前の夫婦がでてくるのはもうセオリーですね。「モーテル」なんかもそう。仲違いしてた夫婦が助け合うっていう構図はわかりやすいけど、ちょっと見飽きたかな。

 

原題はそのままOLD。「老化」とでも訳せばいいでしょうか。私は「The Beach」の方がしっくりくるような気がしましたが、ディカプリオの同名映画があるので避けたのかもしれません。

シャマランの映画はほとんど見ています。公務員監督と揶揄されますが、真面目に面白い作品を作っていると思うので好きです。ハプニングとヴィレッジが特に好きかな。

 

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

文字色を薄くしてあるので読みにくいときは、反転させて読んでください。

 

ガイが、「ビーチに二つの死体は統計的にあり得ない」と分析したのを聞いて、11人の中に看護師と医者と心理学者がそろうほうが統計的にあり得ないと思っていたけど、見ていくうちに人為的に集められたことがわかり、納得しました。もっと怪奇現象みたいなものかと思いきや、製薬会社の実験とは。

中盤は、かなりカオスな状態でした。カーラは妊娠するし、チャールズは病気が悪化してラッパーのセダンをめった刺しにするし。ただの危険なオッサンと化したチャールズ。途中までは頼りになるお医者様だったのに。彼の自尊心を上手く使って、上手くコントロールすればいいのにと思って見ていました。プライドって必要最低限あればいいなと思いました。それにしても、彼に立ち向かうプリスカはたくましいですね。母は強し。プリスカがチャールズにさびたナイフで反撃するシーンで、人間の身体に錆が入るとあんな風になってしまうんだとびっくりしました。確かに身体には有害そうだけど、取り除かないと死んでしまうなんて。最初にみんなでこの状況を分析していた時に、髪や爪が伸びない理由が死んだ細胞だからって言うのも、なるほどと思いました。でも、それなら遺体の腐敗が早いのはなんで?生きてる状態と死んでる状態では鉱石の影響が違うのはいまいち納得できなかった。

 

スタイル抜群のお姉さんが出てきて、目の保養だなぁとエロ親父目線で見ていたのですが、老いた彼女が洞窟ではいつくばって追いかけてくるシーンはなかなかのホラーシーンでした。老いを受け入れられないのは悲しいですね。それに対してガイとプリスカは穏やかな死に方でした。ガイが「気持ちを伝える言葉が出てこない」(←うろ覚え)と言った後に、「I know」とプリスカが言うんじゃないかなと思ってセリフを待っていたらその通りでした。

 

ラストは、きっと二人は生きててるんだろうなと思いつつ製薬会社のシーンを見ていました。二人とも冷静に対処していたな。シャマランがビーチの監視を終えたところで、後ろからガッと殴られるのかと思ったけど、さすがにあの時間であの距離の移動は無理か。それにしても話を聞いた警察官はすぐに話を信じてくれたんだろうか。それともあのビーチの異常性については話さずに、ノートの失踪者リストだけを見せたのだろうか。製薬会社の悪事は、ジュラシック・ワールドで見たばかり。研究に熱心になってしまうと善悪の判断がつかなくなってしまうんですかね。あれだけの研究員がいたのに内部告発もなく・・・。マネージャーの思想コントロール、上手すぎ。

それから、イドリブはマネージャーと血がつながっていないのでは・・・という考察があって面白かった。確かにマネージャーは白人で、イドリブは中東系の顔。(イドリブの顔、他の映画で見たような気がするんだけど、他に出演作品がでてこないので単に似てる子役がいるみたい)イドリブは、治験家族の一員でなんらかの問題が発生して生き残ってしまった孤児といった仮説にすると、シャマランがトランシーバーを使うシーンで言われていた「また問題は困る」と言う言葉につながります。イドリブがサンゴの抜け道を知っていたということは、彼自身が、あのサンゴ礁を抜けて生き残ったのではないでしょうか。私はそんな風に考察してみました。

 

今回、シャマラン監督はガッツリ登場していましたね。まだDVDの特典映像を見ていないので見た後に加筆するかもしれません。

 

ガイはどこかで見たことあると思ったら、「dot the I」に出ていた俳優さんだ。

ガエル・ガルシア・ベルナル氏。特徴のある名前で思い出した。優しそうな顔なので好きです。

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ハラドキが尻尾まで【映画感想】ティル・デス

DVDにて。

原題:TILL DEATH

 

【あらすじ】

エマとマークは11年目の結婚記念日を迎えるが、エマの愛は冷めつつあった。マークは、二人の結婚生活をやり直そうとサプライズをしかけ、エマを別荘のレイクハウスに連れてくる。マークの愛情を感じたエマは彼と身体を重ねて眠りにつくが、朝目を覚ますと手には手錠が。「これ、何?」とエマが尋ねるとマークはおもむろに手にした銃で自分の頭を撃ちぬいた・・・。

 

【感想】★★★★★

期待してなかった分楽しめました。タイトルとジャケットとあらすじでレンタルしたんだけど、カメラワークも面白かったし、先が読めそうで読めない感じがよかった。この作品は予告やHPを見ないで、できるだけ情報を遮断したまま本編を見ることをオススメします。

 

「目覚めたら手錠で繋がれた夫の死体 襲い来る謎の男たち」といった文がジャケットにあるんですが、どちらも本編とは、多少ずれた表現のように思います。エマが目覚めたとき、夫は生きていたし、襲い来る男たちの正体はわかっています。この文を読むと夫も殺されてしまったように推測してしまいます。

この襲い来る男が、気持ちいいほどのクズでしたね。頭も顔も悪くないのに・・・。何があってこんな男になってしまったんでしょう。良心のかけらもない。

 

最初からこの男の影がちらつくので一筋縄ではいかないとは思っていましたが、こんなにハラドキ(ハラハラドキドキ)させられるとは。タイガーハウスを思い出しつつ見ていました。序盤は脱出ゲームみたいな感じでエマが一人でヤンヤンするのかと思っていましたが、わりとすぐに次の展開にうつりました。その後の男たちとの攻防が楽しすぎた。エマが賢くてとても素敵。序盤のドレス姿には胸元にしか目がいかないですが、どこかエキゾチックな顔立ちに青い目で綺麗な顔立ちです。演じたミーガン・フォックストランスフォーマーにも出演してる女優さんなんですね。

 

雪に覆われたレイクハウスが舞台なので、夏に見ると涼しくていいかも。見てるだけで寒い。

 

原題はそのままですね。途中で出てくる「死がふたりを分かつまで」にかけてるのかな。antillとtillって何が違うんだっけ?と思って調べたら、antillのくだけた表現がtillらしい。そして、tillは文頭にこない。会話でも文頭ではantillなんだって。

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

文字色を薄くしてあるので読みにくいときは、反転させて読んでください。

 

 

銃がベッドの下に入ってしまうシーンは、「伏線ですよ」って監督の声が聞こえました。でも、エマが手にするんだと思っていたらジミーでしたね。ジミー、子悪党だけどいいやつ。兄貴に恵まれなかったな。彼も完全な被害者です。兄貴に銃を向けたとき、「そうだ、ジミー!」となりました。彼の行動にすごく救われました。

エマが一人でヤンヤンしてるとき、セリフが「Fuck」しかなくて、その後の「another fuck!」が面白かった。この状況じゃそれしか言えないよね。それにしても、エマは男運がなさすぎです。マークは一人で死んだらいいのに。エマの不倫に気づいたわけでもないようなのに、どうしてここまでひどいことができるのか・・・。エマを襲った犯人を雇うなんて。もう絶句しました。どうして一度は愛した人にここまでひどいことできるの?

そして、さらに主犯のボビーが最悪。自業自得のケガや投獄なのに、報復に訪れるなんて、どういう思考回路なのか。全然反省してない。頭がいいから、刑務所内ではちゃんと反省したふりをしていたんだろうな。

 

二人がレイクハウスに襲いに来て、緊迫感が増しました。隠れて逃げての場面はハラドキでいいですね。ボビーが屋根裏に、ジミーが部屋の中を歩くシーンがとてもよかったです。基本的にエマの視点だったけれどこのあたりから変わって、屋根裏のどこにエマが隠れてるかわからないのもよかった。そして、エマのクリーンヒットでボビーが下に落ちたときはテンションがあがりました。

「それにしても警察が来るのが遅い・・・。そろそろ終わりかな」と思いつつ迎えたラスト。まさか湖に引きずり込まれるとは。そして、エマのナイフが湖の氷を突き刺すタイミングが素晴らしかった。「ダメだったか・・・」とバッドエンドかと思ったところにガッと来ましたね。助かってよかった。そしてエマには一刻も早く温まってほしいと思いました。

【リミット】+SF【映画感想】オキシジェン

NETFLIXにて。

原題:Oxygène

 

【あらすじ】

ある女性が医療用ポッドの中で目を覚ます。彼女は記憶を失っており、自分が誰だかわからない。大声を出して助けを求めるが応じるものは誰もいない。さらに悪いことにポッド内の空気がどんどん消費されていく。唯一の味方はミロというその医療用ポッドの中のAIのみ。そのAIを駆使して何とか外に出ようとヤンヤンする話。

 

【感想】★★★★★

原題のOxygèneは酸素の意味ですね。CO2とかH2OのOです。わかりやすいタイトル。

これは、あらすじを読んですぐに見たいと思いました。やっぱり面白くて、一気に見ました。フランス語は耳障りがよくていいですよね。主人公も綺麗だし。画面は狭苦しいから息苦しいけど。

 

それにしても、AIの融通のきかなさがすごい。近未来っぽい設定なのに、AIがいまいち発達していない。同じような設定の【リミット】を思い出しました。あっちは携帯が唯一の命綱で、記憶はなくしていなかったけど、ヤンヤンする様子はとても似ていました。どんどん明らかになる真実。途中で読めちゃうところはあったけど面白かったです。記憶喪失の映画は、面白いので大好きです。「オープン・グレイヴ」や「unknown」も面白かった。「unknown」はリーアム・ニーソンじゃないほうね。

 

見終わった後に気づいたのですが、「クロールー凶暴領域ー」の監督なんですね。アレクサンドル・アジャ。面白いはずです。

 

何を書いてもネタバレになるのでこの辺で。

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

文字色を薄くしてあるので読みにくいときは、反転させて読んでください。

*【リミット】のネタバレ(結末のみ)も含みます。ご注意ください。

 

 

 

 

この作品は「ミロ、早く言ってよ」これにつきます。このAIの融通のきかなさが物語を固めているのだとはわかりますが・・・。見終わった後にググってみると、ラストはAIが主人公を騙して安楽死させたとして、彼女の最後の夢がラストシーンだとするバッドエンド説もあって面白かったです。私は、素直にハッピーエンドだと思いました。人間を騙すくらいのことができるなら、最初からほかのポッドから酸素をもらえると提案できるはず。【リミット】はバッドエンドだったので、こちらはハッピーエンドでよかった。ハッピーエンドなのがrottenntomatoの評価が高い一因でしょう。

謎なのは、リズがレオの携帯にかけてオリジナルのリズと話したとき。どうしてオリジナルのリズは、冷たくしたのでしょう。そのプロジェクトを秘密にしないといけない誰かが近くにいたのかな。

 

リズはポッドの開発者とのことなんですが、生物学者ではないの?どんだけ頭いいの?開発に関わっているなら他のポッドから酸素をもらえることはわかってるんじゃないの?自分が罪に問われるからギリギリのアドバイスしかできなかったってこと?

この辺も消化不良です。

 

管理コードを手に入れても、ミロがポッドを「オススメしません」と言って、それを開けない理由。このあたりから、ポッドが水の中か、宇宙にいるかだなと考え始めました。そして、どっちが展開しやすいかというと宇宙空間ですよね。ずっと息苦しい絵ばかりだったので、外の宇宙空間が見えた時はそのギャップにやられました。もちろん、最初の瞬間はぎょっとしたけど。そして、ポッドがむき出しってどういうこと?予算の関係?絶対に無事に着かないと思うんですが。

 

ラットの幻覚は気持ち悪いですね。オリジナルもそれに悩まされたのでしょうか。それとも極限状態だから見てしまったのか。自分で自分に注射したり、お腹に管を挿し込んだり、リズはなかなかたくましいです。そして、そのあたりがアジャ監督っぽいです。

 

 

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私は楽しめた派【映画感想】ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

しばらく忙しくしていましたが、その間を縫って久しぶりに映画館で鑑賞。

原題: Jurassic World: Dominion

映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』最新予告<7月29日(金)全国公開> - YouTube

 

【あらすじ】

前作のラストで恐竜が地球上に解き放たれ、オーウェンとクレア、ジュラシックパークのレジェンドであるアラン・グラントとエリー・サトラー、そしてその周りの人たちがバイオシン社のたくらみに気づきヤンヤンする話。

 

【感想】★★★★★

ジュラシック・パークは大好きなシリーズなので、必ず映画館に見に行くことにしています。まだ見ていない方たちには、光の速さで見てほしいと思います。今回の作品は賛否両論のようですが、私はしっかり楽しめて、2時間27分、退屈になることもありませんでした。何より恐竜がバカでかくてかっこいい。そして、レジェンドのアラン・グラントとオーウェン、つまり新旧ジュラシックシリーズの主人公二人が同じスクリーンに!これほど胸アツなことあるでしょうか。胸熱で胸暑ですよ。夏だっただけに。(館内はホットコーヒーがほしいくらい冷えてた)

 

原題のDominionは「支配権」「主権」といった意味のようなので、恐竜たちのことを指してるのか、ギガノトサウルスのことを指してるのかなって思います。

 

メイジーが危険な理由がいまいちわかりませんでしたが、とにかく彼女がさらわれるところから物語が始まります。地球上では恐竜が普通に暮らしていますが、共生なんて実際には不可能でしょ・・・と思いながらオープニングを見ていました。マルタ島でのバイク VS 恐竜チェイスとかクレアの逃げっぷりとか、トム様(トム・クルーズ)のアクションっぽかったですが、それはそれで良きかな。それにしても、あの人たちって丈夫にできてますよね。普通、そんな勢いでぶつかったらすぐには動けないと思うんですが、次の瞬間に動いてますもんね。生死がかかってたら、実際そうなるのかな。それにしても、クレアのあばらの1,2本は折れてると思うんですが。

 

オーウェンがブルーよりも何倍も大きい肉食獣に対しても手の平で制止しようとするのが面白かった。それは無理だよ、オーウェン。お連れ様と「オーウェンポーズ」と名付けて何回か真似しました。恐竜の保護施設「バイオシン・サンクチュアリ」というゾーンが出てくるんですが、ここの環境が謎。植物の様子は熱帯雨林なのに、氷が張った湖もあり、気温どうなってるの?と。ここでもオーウェンのタフっぷりがすさまじいです。

 

バイオシンの悪事の証拠を掴め!と言う感じで、ストーリー的にはスパイアクションなんかに近い感じなんですが、恐竜たちもドッカドカと登場するので、とてもよかったです。

 

そして、全然関係ないんだけど予告のトム様が面白かった。トップガンの宣伝かとおもいきや、「次に日本のみなさんに会えるのはミッションインポッシブルの新作だと思います」なんて言ってて、「それ、言っちゃっていいの?」と思いました。お連れ様も同じことを思ったようで、結論として、あれはトップガンでもミッションインポッシブルのCMではなく、トム様のCMだからいいのだ、となりました。それにしても、トム様いい年の取り方してますね。若い頃もかっこいいけど、今のイケオジレベルが半端ない。ファンのエネルギーをふんだんに浴びて生きてるとあんな風になるんですかね。

 

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

文字色を薄くしてあるので読みにくいときは、反転させて読んでください。

 

メイジーが危険なのはやっぱりクローンだからかな。でも、DNAだけ渡せばすむ話なんじゃないかと。さすがに体を切り刻んだりするような非人道的なことはされないと思うんだよね。実験対象にされるのはいやってことかな。

皆さん書いていますが、アランのインディ・ジョーンズ化が面白い。絶対狙ってるよね?だってアラングループのシーンになると、松明持って、帽子かぶってるアランが暗闇で浮かび上がるんだもん。そんな切り替えが2回はあったかな。そして、バイオシンのイナゴ部屋に入るときの二人の格好がどうしてもモジモジ君を連想させて、ハラドキなシーンなのに笑いそうになった。そして、アラン、恐竜は大丈夫なのにイナゴはダメなんかい!まあ、あの大きさのイナゴは気持ち悪いのはわかるけど。似たようなシーンが✕ファイルの映画にもあったような。あれは蜂だったかな。

 

オーウェンが湖の上で鳥っぽい恐竜と戦うシーンでは、湖に落ちた時点で心臓麻痺起こすだろうと思うんですが、さすがオーウェン。水温がマイナスでもへっちゃらでしたね。クレアがパラシュートで落下した後、やっぱり鳥っぽい恐竜に後ろから追われるシーンは下手なホラーよりもホラーでした。撮り方がうまいなぁと感心。

このシーンのちょっと前が秀逸。

 

そして、女性パイロットのケイラ、いい人過ぎるでしょ。イアンはもう少し活躍してほしかったな。あの人、なんか好きなんですよね。インテリに弱いんです。

一番の胸アツシーンは、オーウェンとアランが出会うところでした。そして、「Nobody move!」ってハモるところ。「どいつもこいつもどうして巨大化するんだ」みたいなセリフも面白かった。その後のヤンヤンな感じとイアンが松明をギガノトサウルスののどにつっこむところがクールすぎる。

 

そして、黒幕は常にエリマキトカゲ風の恐竜にやられるんだなと。小さいけど凶暴そうな顔してますよね。ロスト・ワールドの黒幕が同じような恐竜にやられてたと思うんだけど、違ったかな?

ギガノトサウルスが終盤でロゴと同じように登場したのも楽しかった。そして、他の恐竜たちも現れて、天下一武道会開催。「オラ、わくわくすっぞ!」の声が聞こえてくるようでした。舞台も丸かったしね。

 

ただ一つ残念なのはメインテーマがあまり上手く使われてなかったこと。ジュラシック・ワールドの一作目では、鳥肌たつほどドンピシャなシーンでよかったんだけどね。もうちょっと聞きたかった。

 

もうジュラシック・シリーズは終わりなのかな。次回作、とっっっても見たいよ。