シネマの前で待ち合わせ

元TSUTAYAスタッフが映画のあらすじや感想を備忘録をかねてつづっています

【リミット】+SF【映画感想】オキシジェン

NETFLIXにて。

原題:Oxygène

 

【あらすじ】

ある女性が医療用ポッドの中で目を覚ます。彼女は記憶を失っており、自分が誰だかわからない。大声を出して助けを求めるが応じるものは誰もいない。さらに悪いことにポッド内の空気がどんどん消費されていく。唯一の味方はミロというその医療用ポッドの中のAIのみ。そのAIを駆使して何とか外に出ようとヤンヤンする話。

 

【感想】★★★★★

原題のOxygèneは酸素の意味ですね。CO2とかH2OのOです。わかりやすいタイトル。

これは、あらすじを読んですぐに見たいと思いました。やっぱり面白くて、一気に見ました。フランス語は耳障りがよくていいですよね。主人公も綺麗だし。画面は狭苦しいから息苦しいけど。

 

それにしても、AIの融通のきかなさがすごい。近未来っぽい設定なのに、AIがいまいち発達していない。同じような設定の【リミット】を思い出しました。あっちは携帯が唯一の命綱で、記憶はなくしていなかったけど、ヤンヤンする様子はとても似ていました。どんどん明らかになる真実。途中で読めちゃうところはあったけど面白かったです。記憶喪失の映画は、面白いので大好きです。「オープン・グレイヴ」や「unknown」も面白かった。「unknown」はリーアム・ニーソンじゃないほうね。

 

見終わった後に気づいたのですが、「クロールー凶暴領域ー」の監督なんですね。アレクサンドル・アジャ。面白いはずです。

 

何を書いてもネタバレになるのでこの辺で。

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

文字色を薄くしてあるので読みにくいときは、反転させて読んでください。

*【リミット】のネタバレ(結末のみ)も含みます。ご注意ください。

 

 

 

 

この作品は「ミロ、早く言ってよ」これにつきます。このAIの融通のきかなさが物語を固めているのだとはわかりますが・・・。見終わった後にググってみると、ラストはAIが主人公を騙して安楽死させたとして、彼女の最後の夢がラストシーンだとするバッドエンド説もあって面白かったです。私は、素直にハッピーエンドだと思いました。人間を騙すくらいのことができるなら、最初からほかのポッドから酸素をもらえると提案できるはず。【リミット】はバッドエンドだったので、こちらはハッピーエンドでよかった。ハッピーエンドなのがrottenntomatoの評価が高い一因でしょう。

謎なのは、リズがレオの携帯にかけてオリジナルのリズと話したとき。どうしてオリジナルのリズは、冷たくしたのでしょう。そのプロジェクトを秘密にしないといけない誰かが近くにいたのかな。

 

リズはポッドの開発者とのことなんですが、生物学者ではないの?どんだけ頭いいの?開発に関わっているなら他のポッドから酸素をもらえることはわかってるんじゃないの?自分が罪に問われるからギリギリのアドバイスしかできなかったってこと?

この辺も消化不良です。

 

管理コードを手に入れても、ミロがポッドを「オススメしません」と言って、それを開けない理由。このあたりから、ポッドが水の中か、宇宙にいるかだなと考え始めました。そして、どっちが展開しやすいかというと宇宙空間ですよね。ずっと息苦しい絵ばかりだったので、外の宇宙空間が見えた時はそのギャップにやられました。もちろん、最初の瞬間はぎょっとしたけど。そして、ポッドがむき出しってどういうこと?予算の関係?絶対に無事に着かないと思うんですが。

 

ラットの幻覚は気持ち悪いですね。オリジナルもそれに悩まされたのでしょうか。それとも極限状態だから見てしまったのか。自分で自分に注射したり、お腹に管を挿し込んだり、リズはなかなかたくましいです。そして、そのあたりがアジャ監督っぽいです。

 

 

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