DVDにて。
原題:반도、英題:Peninsula
予告編
https://www.youtube.com/watch?v=QzJ6-PYvGI0
【あらすじ】
韓国で人を狂暴化させるウィルスが蔓延し、国家の機能を失ってから4年。当時、軍人だったジョンソクは、姉と甥を避難船の中で感染者に襲われて亡くし、今は廃人一歩手前のような生活を送っていた。そんな中、義兄のチョルミンから半島のソウルに戻って大金を積んだトラックを回収するという仕事の誘いを受ける。元タクシードライバーのおばちゃんと咬ませ犬のもう一人と4人で半島に上陸するが、そこにはたくさんの感染者と意外な敵が待っていた。
【感想】★★★☆☆
前回は、わかりやすくパニック映画だったが、こちらはミッションがあり、アクション映画という趣。同じ監督だけど、前作の方がおもしろかった。予告を見てたらもう少し内容が分かってただろうから、見方も変わったかも。
とはいえ、前置きなしに感染者が襲ってくるので、展開が早くていい。4人が挑むミッションは、簡単にことが運びそうでしたが、そうは問屋がおろしません。何者からかトラック回収の妨害を受け、早速ヤンヤンします。感染者もワールド・ウォーZのように、どっさりと惜しみなく出てきます。彼らも、かなりの速さで走るのでボサッとしてるとあっという間にやられます。
見どころはなんといっても、カーアクション。しかも10歳くらいの女の子が、超絶技巧で車を操るものだから目が離せない。この状況で、なんでそんなドライブテクが身につくの?とは思いましたが、そこは置いておきましょう。なんにせよ、男の子ではなくて、女の子にさせちゃうところが韓国映画っぽくていいよね。キュキュッとスピンしてササッと感染者たちを片づけたり、上手く攻撃に使ったりするシーンは爽快なので、ぜひ堪能してください。
そして、カン・ドンウォンが文句なしにかっこいい。銃を構える姿も様になっていました。ただ、前髪が邪魔そうで、気になって仕方なかったのはここだけの話。
意外なシーンが伏線というか、主人公の行動に影響するのがよかった。義兄も情けない男と思っていたけれど、いいことも言ってるんですね。
原題と英語のタイトルはシンプルに「半島」。韓国映画はシンプルなタイトルが多いような気がします。異世界コミックやラノベと真逆。
この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。
文字色を薄くしてあるので読みにくいときは、反転させて読んでください。
仕事の話をしているときに、分け前は半分と言われた時点で、成功しても殺されるのがわかりますよね。どちらにしろおばちゃんはマダムにはなれなかったということです。
ジュニに助けられたはいいけれど、車の中で乾燥機の中の洗濯物みたいにグルングルンにされるジョンソクに笑ってしまった。韓国映画の監督はこういうコメディシーンを挟むのもうまいと思う。
そして、あの時助けを求めたお母さんとこんな形で再会するとは・・・。こんな状況下で生き残っているなんて、母は強いですね。でも、あのとき女の子一人だけを抱いていたと思うのですが、もう一人はその後に生まれたのかな。それとも映らなかっただけで、最初から4人家族だったのか・・・。見ている間中気になってしまいました。
それにしても、人間はひどい状況になるとやることは一緒ですね。鬼ごっこは本当にひどい。ウォーキングデッドでも同じようなことやってました。
一番ハラハラしたのは、ソ大尉の部屋で怪しんだファン軍曹が問い詰めるシーン。なんとか出て行ってくれたけど、その理由がまた面白い。
カーチェイスのラストで、歩道橋のガラスをジョンソクが撃って感染者がなだれ落ちてくるけど、どうして感染者が詰まっているってわかったんだろうと最初は思いました。序盤に出てきた月が出るシーンの場所だったんですね。あのシーンは綺麗なのと感染者いすぎ!って感じでゾッとしました。
ソ大尉はなかなかの曲者でした。死んでもただじゃ死なないし。あの状況でフェリーの出入り口を閉めてないのもありえないけど。
ラストは、師団長がなくなるシーンで、もう残された道はジェインしかないと気づきました。師団長も、ジェインが迎えに来たことがわかったらよかったのに。ジェインはそんなに偉そうではないけれど、どうなんでしょう?こんなに早く助けに来れたってことはそこそこお偉いさんなのでしょうか。
諦めずに走ったミンジョンは偉い。そして、助けに走ったジョンソクも。もう見捨てたくはなかったんでしょうね。無事に逃げ切って、脱出できてよかったです。
素敵な家族に幸あれ☆