SFスリラー【映画感想】スプートニク
DVDにて。
【あらすじ】
宇宙から帰還したスプートニク。乗組員は2人だったが、一人は死亡、もう一人のコンスタンチンは記憶障害を起していた。医師のタチアナは、彼の診察にあたり、記憶回復を試みようとするが、その夜、驚くべき光景を目にすることとなる。宇宙から帰還した彼の体内にはエイリアンが潜んでいた・・・。
【感想】★★★★☆
予告を見て、面白そうと思ったのですが、予告とはイメージが違いました。でも、それなりに面白かった。予告は嘘をついていないんだけど、違う方向に持って行かれるので、見ない方がいいです。画像を見るとアクションというワードがあるけれど、アクションではないです。SFスリラーが正しいと思う。そして、ちょっとヒューマン。
エイリアンみたいな狂暴な未知の生物との攻防を予想しているとがっかりします。ヒロインも、ほとんど銃を持たなかったと思う。簡単に言うと、エイリアンに寄生されたコンスタンチンを救おうと奮闘するタチアナの話です。
なかば強制的に軍の施設に連れてこられるタチアナ。なんで彼女が選ばれたのか、いまいちわからないですが、問題はあれど、優秀な医者らしいですね。彼女は、夜中に恐ろしい光景を目の当たりにしますが、逃げたりしないで調査に乗り出すのがすごい。しかも、コンスタンチンに潜んでいたエイリアンに近づこうとするし、勇敢すぎない?慣れればエリマキトカゲみたいに見えないこともないけど。
ヒューマンの部分がなかなか興味深かったです。エイリアンが出てくるのに、ヒューマン要素があるってなかなかないので。最近だと、「アトラクション 制圧」「メッセージ」もエイリアンが出てくるのに、わりとヒューマンですね。最後まで見ると、いつの間にかミスリードされていることに気づくと思います。それも予想外でよかった。
この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。
文字色を薄くしてあるので読みにくいときは、反転させて読んでください。
タチアナは、エイリアンの存在を明かされた後、さらに衝撃的な現場を見せられるわけですが、それでもへこたれない。強いですね。でも、寄生しているなら養分も宿主から摂れると思うんですが、そこはエイリアンぽくしたってことでしょうか。
実はコンスタンチンは、エイリアンのしたことや見たことをすべて把握していたと言うことが、サラっとわかる場面にびっくり。もう一人の宇宙飛行士を襲ったこともわかっていたんでしょうね。記憶障害を装ったのはよかったかも。
二人は施設から逃げ出そうとしますが、見張りのお姉さん、ちょろすぎない?そもそも、なんで軍の施設に、アルバイトみたいなおねえさんが・・・。
防犯カメラの見張りをすり抜けるテクには感心しました。宇宙飛行士だけあって、頭いいんでしょうね。
逃げ出した後、大佐の銃がコンスタンチンの近くに滑り込んできたとき、自殺しそうだなと思ったら、予想通りで・・・。息子もいたんだし、もうちょっと頑張ってもよかったんじゃないかな。意外と良心が痛んでたのでしょうか。
孤児院(?)にいる小さな子供が、女性の目を盗んで、カギをとって何かをしようとするシーンが何度か挟まれて、すっかりコンスタンチンの子供だと思いましたよね。最後に、その子はタチアナの小さいころだとわかりますが、それがコンスタンチンの子供を引き取る後押しをしたってことでしょうか。仲良く暮らせるといいなと思います。