シネマの前で待ち合わせ

元TSUTAYAスタッフが映画のあらすじや感想を備忘録をかねてつづっています

コーヒーに入れちゃダメ! なクリープ【映画感想】CREEP

他のブログから転載。(2016年04月30日)

転載時に★2つから3つに変更。

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風邪が完治しないので、また映画を観ました。

NETFLIXと言う、動画配信で。

最近、お気に入りの映画ブログがあって、そこで紹介されていたので

観てみることにしました。


【あらすじ】★★★☆☆

「オッス、おら変態!今日も気持ち悪いことしちゃうぞ!」って感じで、

映像作家を雇い、ヤンヤンする話。

見た目は普通のおじさんが、悪ふざけをしていく。そして・・・


【感想】

「低予算過ぎる・・・」って言うのが、最初の感想。

登場人物2人だよ。

100万あったら、作れちゃうんじゃない?

POVだし。

POVの理由は、すごくはっきりしていてよいと思うし、

リアル感が上手く出せてる。

それから、観ているこっちまで変態じゃないかって

思ってしまうくらい、このおっさん、気持ち悪い。

タイトルに偽りなしです。


そして、先が読めないのがいい。

大作はどうしても先が読みやすいけど、これは、予測不能

だって、話を動かす人が変態さんだもの。

読めたら、お仲間になっちゃう。

でも、この変態っぷりが途中まではギリギリのラインで上手い。


最後まで見ると、現実味がないので、ちょっとほっとします。

こんなのすぐにFBI の標的です。

「クリミナル・マインド」と言う、犯罪心理学を駆使して

犯人を捕まえるFBIのグループが題材の海外ドラマが

あるのですが、そのグループのリーダーの名前がアーロン。

そして、この映画の主人公もアーロン。

偶然じゃなさそう。


しかし、このアーロンが優しすぎるというか、

警戒心がなさすぎるというか・・・。

他のタイトルを付けるとしたら、「志村~、うしろ、うしろ~!」です。

「早くFBI のみんな来て~!」ってなる。

絶対にオススメはしませんが、(むしろ、観ない方がいいって言える)

伏線や、その回収、先の見えない緊迫感などで楽しめました。

これは、忘れられない映画になりそう。

 

*画像は、上がコーヒーに入れちゃダメなクリープ。

 下が入れていいクリープ。

I know アンノウンs.【映画感想 アンノウン】

他のブログから転載。(2016年04月29日)

転載するときにちょっと編集。

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【あらすじ】

植物学者が学会のためにベルリンにやってきて、交通事故にあい

記憶をなくし、ヤンヤンする話。

「俺はいったい誰なんだー」って、カーチェイスしたり、敵を倒したり倒されたり。

 

【感想】★★★☆☆  

原作があるからか、起承転結があって、よくできてる。

もちろんツッコミどころはあるけど、そんなこと言ってたら

ハリウッド映画なんて観られないよってくらいのレベル。

 

リーアム・ニーソンは、客観的に見ればかっこいいんだろうな。

ただ、好みではない。

個人的には、ケビン・ベーコンゲイリー・オールドマンの方が好き。

どうやら、顔長い人が好きみたい。

かと言って、馬が好きかって言えばそうでもない。

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

読むときは、反転させて読んでください。

ネタバレ感想の後も、ちょこっと続きがあります)

 

上に書いたツッコミどころは、暗号が、簡単すぎない?とか、

一番大事なカバンを忘れたりする?とか。

読めたところと、裏切られたところが半々くらい。

記憶をなくしているほうがいい人だな・・・って言うのが序盤の感想で

それが正しかった感じ。

主人公の妻が、「I LOVE YOU」と言うシーンがあるが、そのシーンの彼女の

表情がすべてを物語っている気がする。

 

 

 

タクシーの運転手の方が、主人公の妻より好きな顔だなって思ってたら、

ヒロインはそっちだった。

発音がイギリス人っぽいなって思ってたら、ドイツ人。

大外れ。

不法移民の役だったが、セリフ回しが上手かったと思う。

ラストがイマイチだったのが残念。


結論:やっぱりもうひとつの「アンノウン」の方が好き。

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お金をかけないでもおもしろいのが、B級ってやつで、お金をかけて面白いのが

ハリウッド映画。

阪神ジャイアンツみたいな感じと言ったら近いかな?

 

*タイトルのアンノウンsのsは複数形のsです。

(二つの)アンノウンと言う映画を知ってますよって意味。

パパがんばれ!【映画感想】新感染

映画館で観たかったが、間に合わなかった作品。

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あらすじ】

ファンドマネージャーとして忙しくしているソグ。

妻はそんな夫に愛想をつかし、別居中。

娘のソアンの心も離れつつあった。

ソアンは、自分の誕生日にプサンにいるママのもとに行きたいといい、

ソグがなんとか仕事を離れて送ることにしたが、同時にゾンビウィルスが蔓延を

始め、二人が乗った高速鉄道KTXまで手を伸ばし始める・・・。

 

【感想】★★★★★

ゾンビ映画をたくさん観てるけど、これほど上手く作ってある作品は

久しぶり。

いやー、楽しかった。

そして、号泣。

泣く予定のない映画ほど泣いちゃう。

父性愛をたっぷり見られます。

 

序盤はソグと家族の関係の説明なので、早くパニックにならないかなーなんて

思っていたのですが、いざそれが始まるとノンストップでヤンヤンします。

映画の見過ぎで展開はいくつか読めましたが、それを差し引いても

面白かったです。

パパがだんだんとかっこよくなっていくのがいい。

ちょっと大沢たかお氏に似ているような気がしました。

子役の子も演技上手くて最高。

ソアンちゃんに50mlの涙を捧げました。

 

韓国のパニックものというと、グエムルを思い出しますが、

あれも好きな作品です。

韓国ゾンビ、これから目が離せないかも。

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

読むときは、反転させて読んでください。

 

ネタバレタイトルは「アンストッパブル×ワールドウォーZ」

わーっと感染者たちが雪崩のようになるシーンはワールドウォーZを

思い出させました。

 

バス会社のおっさんが、いい感じにイライラさせますね。

自己中全開。

早く死ねばいいのにと思うのになかなかしぶとい。

まさに憎まれっ子世に憚る。

 

高校生の女の子の制服のスカートが短くて、おっさん(私)は

ドキがムネムネしました。

み、みえちゃうよー。でも、みえない(笑)

そして、浮浪者風のおじさん、グッジョブ。

いい動きしましたね。

美味しいところを持って逝きました。

 

車両を移動するシーンでは、肉弾戦じゃなくて、もっと頭使えばいいのに・・・

と思いながら観ていた。

せっかく弱点がわかったんだから、目をふさいだらいいじゃん。

車窓にカーテンがいっぱいあるんだから、それを集めてかぶせていけば

いいだけの話。

頭のいい主人公なら思いつくはず。

 

人間ドラマも垣間見えるのが、よかったです。

姉と妹、恋するJKとそれに応えられないDK(男子高校生)

妊婦とそのパパ。

この大パニックの原因の一端にソグが関わっているのがまたいい演出。

最初は、仕事人間で心をなくしかけてるソグが、だんだんと父として

人間として戻ってくるのがすごくよかったです。

ソアンが「ずっと一緒にいて」と言ったとき、なんで「ずっと一緒にいる」と

約束してやらんの?!と心の中でツッコミましたが、自ら命を絶つシーンで

相殺。

ソアンが生まれたシーンはとても綺麗でしたし、影で描写するなんて

この監督やりおる!

それでいいのか・・・【映画感想】女は二度決断する

試写会で鑑賞。

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【あらすじ】

主人公のカティヤは、トルコ移民のヌーリと結婚し、ロッコと言う男の子と

幸せに暮らしていた。

しかし、ある日、人種差別のテロに巻き込まれて夫のヌーリとロッコ

失ってしまう。

容疑者が捕まり、裁判が始まるがアリバイ、証拠不十分、目撃証言無効と

なかなか思うように進まず、カティヤの傷ついた心はさらに痛めつけられて

いく・・・。

 

【感想】★☆☆☆☆

フラストレーションがたまるばかりの映画だった。

最初の結婚式のシーンも説明不足で「?????」から始まる。

後でわかってくるけど。

 

もっとテロVS警察のシーンがあるかと思ったが、全くなかった。

警察の捜査が甘すぎるし、裁判の展開もありえない。

 

カティヤの自業自得なところもあるし、ヌーリの母親の発言も

ひどすぎる。

そんなことわざわざ言わなくてもカティヤが一番わかっていて、

自分を責めまくっているだろうに、それをさらに追い込むような

発言をする。

最後も、それでいいのか・・・と思うだけ。

 

私だったら・・・と考えてみたが、その選択をするかもしれないとは

思う。

でも、できることを全部やってからだ。

 

ただ一つ救われる存在だったのが、容疑者の父親。

あの人の存在だけが清涼な空気のように感じられた。

どうしてあの父親から容疑者のような息子ができてしまったのか。

 

ちょっと映画の話からはずれますが・・・。

最近は、少年が殺人以外の犯罪を犯しても「死刑にしろ」と騒ぐ人がいるが、

それはどうだろう?

誰の言葉か忘れてしまったが、「死は暴力だ」

少年にも親や友人がいるだろう。

その人たちの悲しみを考えたら、私はそんなことは言えない。

めずらしく邦題が良い【映画感想】きみがくれた未来

深夜、なんとなくつけていたテレビで始まった映画。

字幕だったので観てみたら・・・。

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原題: Charlie St. Cloud

 

【あらすじ】

ヨットの才能がある主人公のチャーリーは、奨学金で街を出てスタンフォード大学に進もうとしていた。

そんな未来への扉を開こうとしていたときに、弟のサムを友達の家に送る途中で事故にあってしまう。

サムはその事故で亡くなり、責任を感じたチャーリーは、大学も夢もヨットも捨てて弟の墓のある墓地の管理人として日々を過ごしているが・・・。

 

【感想】★★★★★

久しぶりにヒューマンドラマを観て号泣しました。

兄弟愛が美しい。

少し歳の離れた弟をすごく大事にしているチャーリーがとても魅力的。

ただ眉毛がちょっと太すぎ。

映画の見過ぎで、展開が読めてしまったけど、それでもいい映画だった。

どろんこ遊びのシーンがすごく「男兄弟」って感じでよかった。

 

サリバンの話し方がちょっとクセがあっていい感じでした。

誰のお墓なんだろうと思っていたら・・・。

 

邦題の「きみがくれた未来」は、チャーリーの立場だったら「きみ」は

弟かテスですね。どっちでもいいタイトルです。

テスの立場からのタイトルとして、「きみ」=チャーリーとも読めるので、

これはとてもいい邦題ではないでしょうか?

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

読むときは、反転させて読んでください。

 

テスが幽霊(実際は生霊)なんじゃないかと疑って観ていたらその通りでした。

だって、「見つけて」って何回もウザいでしょ。

そんなキャラじゃないのに。

 

サムとテスの板挟みだけど、テスを選ぶ船上のシーン。

まだ彼女が生きてたら・・・と思うとそうせざるを得ないですよね。

 

同僚のアリステアの存在も光ります。

私は、彼のことが結構好きになりましたね。

テスを助けに行くときも、グッジョブだし、「今引き返せば、日没に間に合うぞ」

と言う言葉もいい。

チャーリーの良き理解者で、すごくいい奴。

 

サムが成仏するときもいいシーンでした。

振り返って言ったセリフ、「I love you,Charlie 」が泣ける。

そして、テスの居場所を教えるサム。

めちゃくちゃいい子です。

チャーリーがテスを助けた後で、森に行き、サムがもう見えないと知った上で、

「I miss you」という場面もよかった。

父親代わりだったチャーリーは、兄として、父としてサムを見ていたのでしょう。

 

ネタバレタイトルは「怖くないシックスセンス」ですね。

チャーリーの幻覚なのか、本当に霊が見えるのかが最後にわかる。

 

とてもオススメできる作品です。