シネマの前で待ち合わせ

元TSUTAYAスタッフが映画のあらすじや感想を備忘録をかねてつづっています

ロシア産E.T【映画感想】アトラクション ー制圧ー

TSUTAYAで、DVDの本数が多く、よくレンタルされているようだった

ので気になって鑑賞。

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【あらすじ】

ある日、モスクワ上空に未確認飛行物体が現れ、軍によって攻撃された

それは住宅街に墜落し始める。

その日、高校生のユリアは、学校の授業で隕石雨が降るから

観測するようにと言われる。

軍司令官のユリアの父は、「高いところは人が集まるから危険だ」

と言って観測に行くことを許してはくれなかった。

しかし、絶賛反抗期中のユリアは父の制止を無視して

恋人のチョーマと友人のスヴェタと一緒に、マンションの屋上で

隕石雨を待っていた。

そのうち、チョーマに誘惑されてスヴェタの部屋に行き、

イチャイチャし始める。

そんな中、コントロールを失った宇宙船が、スヴェタの目の前に

墜落してきて・・・。

 

【感想】★★★★☆

ロシア産インデペンデンスデイだと思って観てみたら、全然そうでは

なかった。

侵略目的で宇宙船がやってきて、地球の軍隊とドンパチして

一般市民がワーワー言いながら逃げるパニックアクションだと

思っていたら、最初の墜落シーンがピークで後は尻つぼみの展開。

 

かといって、つまらないわけじゃなく、

「あ、これはロシア産E.Tなんだ」と気づいて頭を

切り替えたらそこそこ面白かった。

 

冒頭の墜落シーンのCGは見事で、劇場で観たかったと思うくらいだった。

墜落シーンとイチャイチャシーンと逃げ惑う人々とのシーンが上手く

重なりあい、一見するとミスマッチな音楽が絶妙にマッチしていて

鑑賞後にそのシーンだけ見直してしまった。

そこだけ観ても損はないと思う。

 

防護服のデザインもカエルみたいなフォルムで面白かったし、宇宙船自体も

綺麗だった。

ユリアちゃんは、高校生のわりに大人っぽい外見でロシア的な美人。

やってきた宇宙人もかっこよかった。

優男風なのに、アクションもいけまっせ!な感じが意外でいいですね。

 

エンドロールを観ながら、キリル文字と宇宙空間の相性っていいんだなぁと

変なところに感心したり。

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

読むときは、反転させて読んでください。

 

チョーマが最初は、ユリアが落ちないように必死に手をつかんでたり、

スヴェタが亡くなったことを知ったときに慰めたり、いい奴風なのに

 途中から反転しましたね。

そうでもしないとヘイコンと敵対する人物がいなくなっちゃうもんね。

 

防護服に火をつけられても一瞬で消える場面とか、宇宙船が宇宙に帰る

シーンとかヘイコンの故郷の星のシーンとか、どれも水が上手く使われていて

幻想的でよかった。

特に宇宙船が飛び立つところは素敵。

水を引き寄せて宇宙船を修復するって言う設定も面白いと思いました。

 

防護服の動きもスピーディで独特だし、ヘイコンとの格闘シーンも

CGぽさが、いい意味でなくて、映像技術の進化を感じました。

ヘイコンは優し気な感じなのに、アクションになるとヒョイヒョイと

身軽に動けてすごい。

ユリアと一緒に食事をするシーンでトルティーヤみたいなものに

ラディッシュソース(?)をたっぷり塗って食べちゃうシーンは

すごくありがちなんだけど、ヘイコンの表情がかわいくてとても

微笑ましかった。

笑顔の練習をするシーンのときも、ヘイコン役の人は宇宙人ぽい演技が

上手いなって思った。

 

宇宙船の中で父が聞く話が考えさせられる。

宇宙から見たら地球ほど野蛮な星もそうそうないだろうな。

 

結局、故郷の星へ帰りたいというE.T、ヘイコンを帰してあげようと

ヤンヤンするユリアの話でした。

でも、ユリアって聞くとどうしてもこっち。

YouShock!

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ハラドキSFミステリー【映画感想】パンドラム

ある映画を観て、SF映画をもっと観たくなって探してたどり着いた作品。

もっと早く観るつもりが、けっこう時間が経ってしまい、

なんの映画がきっかけだったか忘れた・・・(;´Д`)

 

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【あらすじ】

2147年、水と食料不足に陥った地球。

人類は、移住できる星「タニス」を見つけ、宇宙船エリジウムにクルーと

乗客を乗せて打ち上げた。

船内の睡眠カプセルで目覚めるバウアー伍長。

しかし、睡眠カプセルの副作用で記憶を失っていた。

その数時間後に睡眠カプセルに入っていたペイトン中尉も、覚醒する。

他のクルーがいないことに気づいた二人は、船内の捜索を開始するが・・・

 

【感想】★★★★☆

思ったより複雑な話で面白かった。

SFで宇宙船の中で何かが起こるってくらいの情報しかないまま観たのが

よかったと思う。

暗くて何が起こってるかわかりにくい場面もあったけど、先が読めなくて

ただのパニックSFとは一線を画していた。

だんだん設定とか背景がわかってくるのが、「月に囚われた男」に

似てる。

ハラドキ(ハラハラドキドキ)のシーンも多いし、逃げるときの

スピード感もいいし、謎が多いのもいい。

記憶喪失って設定には、どうも惹かれてしまう。

 

ペイトン中尉が渋くてかっこよかったし、ヒロインのナディアも強くて綺麗で

かっこよかった。

ウォーキングデッドのダリルに似ている人が出てるなって思いながら

観てたんだけど、後で調べたらノーマン・リーダスご本人でした。

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

読むときは、反転させて読んでください。

 

ネタバレタイトルは、

パッセンジャー月に囚われた男+コロニー5」

序盤はただのエイリアンものかと思って、少しがっかりしたんですが、

 全然それだけでは終わらなくて面白かった。

やっぱり共食いをすると生物っておかしくなるんですね。

でも、自分の持ってる武器を相手に渡しちゃったりして、

人間らしい一面があったのが、ちょっと変な感じでした。

 

ペイトン中尉と話している若いクルーが、ペイトン自身だったのが

意表をつかれてよかった。

鎮静剤を打つ少し前にならないと気づけなかった。

他にも、実はタニスにとっくの昔に不時着してたとか、

エイリアンかと思ったら人類の変異した姿だったとか、

小さいけれどたくさんのどんでん返しがあって、飽きずに

観られたな。

人間の怖さも、モンスター的な怖さもあっていろんな角度から

楽しめる作品。

アクションもそこそこあるし。

ハッピーエンドなのも、意外でよかった。

タニスの海中の生物が綺麗だったし、大きな月(?)が見えるタニスの空も

素敵だった。

生物学者なのにナディア強すぎとか、あの連中も海から出てきたりしないの?とか

細かいツッコミはできるけど、そんなこと言ってたら映画観れないよね。

コーヒーに入れちゃダメ! なクリープ【映画感想】CREEP

他のブログから転載。(2016年04月30日)

転載時に★2つから3つに変更。

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風邪が完治しないので、また映画を観ました。

NETFLIXと言う、動画配信で。

最近、お気に入りの映画ブログがあって、そこで紹介されていたので

観てみることにしました。


【あらすじ】★★★☆☆

「オッス、おら変態!今日も気持ち悪いことしちゃうぞ!」って感じで、

映像作家を雇い、ヤンヤンする話。

見た目は普通のおじさんが、悪ふざけをしていく。そして・・・


【感想】

「低予算過ぎる・・・」って言うのが、最初の感想。

登場人物2人だよ。

100万あったら、作れちゃうんじゃない?

POVだし。

POVの理由は、すごくはっきりしていてよいと思うし、

リアル感が上手く出せてる。

それから、観ているこっちまで変態じゃないかって

思ってしまうくらい、このおっさん、気持ち悪い。

タイトルに偽りなしです。


そして、先が読めないのがいい。

大作はどうしても先が読みやすいけど、これは、予測不能

だって、話を動かす人が変態さんだもの。

読めたら、お仲間になっちゃう。

でも、この変態っぷりが途中まではギリギリのラインで上手い。


最後まで見ると、現実味がないので、ちょっとほっとします。

こんなのすぐにFBI の標的です。

「クリミナル・マインド」と言う、犯罪心理学を駆使して

犯人を捕まえるFBIのグループが題材の海外ドラマが

あるのですが、そのグループのリーダーの名前がアーロン。

そして、この映画の主人公もアーロン。

偶然じゃなさそう。


しかし、このアーロンが優しすぎるというか、

警戒心がなさすぎるというか・・・。

他のタイトルを付けるとしたら、「志村~、うしろ、うしろ~!」です。

「早くFBI のみんな来て~!」ってなる。

絶対にオススメはしませんが、(むしろ、観ない方がいいって言える)

伏線や、その回収、先の見えない緊迫感などで楽しめました。

これは、忘れられない映画になりそう。

 

*画像は、上がコーヒーに入れちゃダメなクリープ。

 下が入れていいクリープ。

I know アンノウンs.【映画感想 アンノウン】

他のブログから転載。(2016年04月29日)

転載するときにちょっと編集。

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【あらすじ】

植物学者が学会のためにベルリンにやってきて、交通事故にあい

記憶をなくし、ヤンヤンする話。

「俺はいったい誰なんだー」って、カーチェイスしたり、敵を倒したり倒されたり。

 

【感想】★★★☆☆  

原作があるからか、起承転結があって、よくできてる。

もちろんツッコミどころはあるけど、そんなこと言ってたら

ハリウッド映画なんて観られないよってくらいのレベル。

 

リーアム・ニーソンは、客観的に見ればかっこいいんだろうな。

ただ、好みではない。

個人的には、ケビン・ベーコンゲイリー・オールドマンの方が好き。

どうやら、顔長い人が好きみたい。

かと言って、馬が好きかって言えばそうでもない。

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

読むときは、反転させて読んでください。

ネタバレ感想の後も、ちょこっと続きがあります)

 

上に書いたツッコミどころは、暗号が、簡単すぎない?とか、

一番大事なカバンを忘れたりする?とか。

読めたところと、裏切られたところが半々くらい。

記憶をなくしているほうがいい人だな・・・って言うのが序盤の感想で

それが正しかった感じ。

主人公の妻が、「I LOVE YOU」と言うシーンがあるが、そのシーンの彼女の

表情がすべてを物語っている気がする。

 

 

 

タクシーの運転手の方が、主人公の妻より好きな顔だなって思ってたら、

ヒロインはそっちだった。

発音がイギリス人っぽいなって思ってたら、ドイツ人。

大外れ。

不法移民の役だったが、セリフ回しが上手かったと思う。

ラストがイマイチだったのが残念。


結論:やっぱりもうひとつの「アンノウン」の方が好き。

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お金をかけないでもおもしろいのが、B級ってやつで、お金をかけて面白いのが

ハリウッド映画。

阪神ジャイアンツみたいな感じと言ったら近いかな?

 

*タイトルのアンノウンsのsは複数形のsです。

(二つの)アンノウンと言う映画を知ってますよって意味。

パパがんばれ!【映画感想】新感染

映画館で観たかったが、間に合わなかった作品。

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あらすじ】

ファンドマネージャーとして忙しくしているソグ。

妻はそんな夫に愛想をつかし、別居中。

娘のソアンの心も離れつつあった。

ソアンは、自分の誕生日にプサンにいるママのもとに行きたいといい、

ソグがなんとか仕事を離れて送ることにしたが、同時にゾンビウィルスが蔓延を

始め、二人が乗った高速鉄道KTXまで手を伸ばし始める・・・。

 

【感想】★★★★★

ゾンビ映画をたくさん観てるけど、これほど上手く作ってある作品は

久しぶり。

いやー、楽しかった。

そして、号泣。

泣く予定のない映画ほど泣いちゃう。

父性愛をたっぷり見られます。

 

序盤はソグと家族の関係の説明なので、早くパニックにならないかなーなんて

思っていたのですが、いざそれが始まるとノンストップでヤンヤンします。

映画の見過ぎで展開はいくつか読めましたが、それを差し引いても

面白かったです。

パパがだんだんとかっこよくなっていくのがいい。

ちょっと大沢たかお氏に似ているような気がしました。

子役の子も演技上手くて最高。

ソアンちゃんに50mlの涙を捧げました。

 

韓国のパニックものというと、グエムルを思い出しますが、

あれも好きな作品です。

韓国ゾンビ、これから目が離せないかも。

 

この先は、ネタバレになってしまうので、未鑑賞の方はご注意ください。

読むときは、反転させて読んでください。

 

ネタバレタイトルは「アンストッパブル×ワールドウォーZ」

わーっと感染者たちが雪崩のようになるシーンはワールドウォーZを

思い出させました。

 

バス会社のおっさんが、いい感じにイライラさせますね。

自己中全開。

早く死ねばいいのにと思うのになかなかしぶとい。

まさに憎まれっ子世に憚る。

 

高校生の女の子の制服のスカートが短くて、おっさん(私)は

ドキがムネムネしました。

み、みえちゃうよー。でも、みえない(笑)

そして、浮浪者風のおじさん、グッジョブ。

いい動きしましたね。

美味しいところを持って逝きました。

 

車両を移動するシーンでは、肉弾戦じゃなくて、もっと頭使えばいいのに・・・

と思いながら観ていた。

せっかく弱点がわかったんだから、目をふさいだらいいじゃん。

車窓にカーテンがいっぱいあるんだから、それを集めてかぶせていけば

いいだけの話。

頭のいい主人公なら思いつくはず。

 

人間ドラマも垣間見えるのが、よかったです。

姉と妹、恋するJKとそれに応えられないDK(男子高校生)

妊婦とそのパパ。

この大パニックの原因の一端にソグが関わっているのがまたいい演出。

最初は、仕事人間で心をなくしかけてるソグが、だんだんと父として

人間として戻ってくるのがすごくよかったです。

ソアンが「ずっと一緒にいて」と言ったとき、なんで「ずっと一緒にいる」と

約束してやらんの?!と心の中でツッコミましたが、自ら命を絶つシーンで

相殺。

ソアンが生まれたシーンはとても綺麗でしたし、影で描写するなんて

この監督やりおる!