シネマの前で待ち合わせ

映画のあらすじや感想を備忘録をかねてつづっています

コメディ?【映画感想】嘘はフィクサーのはじまり

 

 

試写会で鑑賞。

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チラシ裏のイラストがこれ以上ないほどかわいい。

「もしもしノーマンですけどね」のセリフが容易に脳内再生されます。

 

原題:Norman: The Moderate Rise and Tragic Fall of a New York Fixer

訳すと「ノーマン:ニューヨーク仲介人のそこそこな栄光と悲劇的な急落」

といったところでしょうか。

 

【あらすじ】

ニューヨークで自称フィクサーのノーマンは、偶然を装ってイスラエルの政治家、

エシェルに近づく。話をしながら、靴をプレゼントした3年後、エシェルは

イスラエルの首相となる。

今まで一番の投資をしたと喜ぶノーマンの周りには、急激に大物の人脈が次々と

でき始めるがそれを頼りにする人たちも現れて・・・。

 

【感想】★★★☆☆

コメディのわりに笑えるところがほとんどなかった。

やっぱり国を違うと感性も違うのだろうか。

でも、ミスタービーン(イギリス産)とかグッバイ・ゴダール(フランス産)は

面白いんだよなぁ。

アメリカのコメディと日本のコメディが違いすぎるのか。

それとも吹き替えで観るべきなのか。

 

合成をうまく使って、別の場所にいる人物をうまくスクリーンに映し出して

いて、その見せ方や人物の動きがシンクロしているのは面白かった。

 

久しぶりに見たリチャード・ギアは、ちょっと困り顔で、話すときによく噛んで

しどろもどろ。

それでいてどこかかわいらしく、チャーミング。

リチャード・ギアというと、ハンサムで立ち居振る舞いもダンディなイメージ

だったから「見たことのないリチャード・ギアの姿にのけぞった」というニューヨーク

タイムズ紙のコメントは、それほど大げさでもない。

それでも一瞬、イメージ通りの彼が見られるシーンもありました。

「忖度コメディ」というコピーはちょっと違うと思う。

忖度ではないし、コメディ要素もそこそこで、悲喜劇ぐらいがちょうどいい感じ。

 

イスラエル首相のあまり政治家らしくない純粋な目と顔がステキでした。

政治家的な体系だけど、整った顔で愛すべきオッサンって感じ。

和平を第一に動いている首相は、平和主義の私にとってとても好印象で、

ノーマンよりも首相を応援してしまった。

 

展開はかなり読みやすく、でも、終わり方は、フランス映画のように余韻を残す感じ。

結末はわかるけれど、あえてはっきり描かない感じがアメリカの映画っぽくなかった。

それでいて、今流行りのサラッと終わる感じでもなく、ちょっとモヤっとした。

イスラエル映画の影響なのでしょうか?

 

この先は、ネタバレになってしまうので、

未鑑賞の方はご注意ください。

文字色を薄くしてあるので読みにくいときは、

反転させて読んでください。

 

エシェルが携帯で酔ってつぶれそうになりながらも、

ノーマンに観覧車の話をするシーンがとても印象的。

政治家である自分の立場を観覧車に例えて、こう言う。

「一番上まで行って素晴らしい景色を見たら、あとは降りてくるだけ」

(うろ覚えです)

悲し気に言うけれど、結局もっと上に行ってしまう。

上に上って素晴らしい景色は見られるけれど、そこはとても小さな箱の中だし

どこにも行けず、全然自由ではない。

実際、彼は電話をかけるのも自由にできなくなっていた。

私なら、上って素晴らしい景色を見た後、ちゃんと元いたところに

戻ってきたいなぁ・・・などと思いながら見ていた。

 

イスラエルの政治は賄賂に厳しいというシーンがあり、裏口入学などが取りざたされて

いる今の日本の政治を揶揄しているようでなんともブラック。

 

まさかピーナッツアレルギーがあんな風に伏線になってるとは思わなかった。

何度かそれを印象づけるようなシーンがあったから、何かあるとは思っていたけど。

結局、教会を救ったのはノーマンの遺産という風に解釈したのですが、

どうなんでしょ?

 

アノニマス(anonymous)の単語にハッカー集団を思い出してしまった。

オータム・イン・ニューヨークでも観て、リチャード・ギアのイメージを取り戻そう。