当時の首相は竹下さん 【映画感想】64(ロクヨン)
知人の評価が高かったので鑑賞。
【あらすじ】★★★★★★
昭和64年に少女誘拐事件が起こるが、その後すぐに、昭和天皇が崩御されたため
昭和から平成に年号が変わるニュースに埋もれ、その誘拐事件がメディアに
取り上げられることは少なかった。
そのため目撃情報も多くは寄せられず、未解決のまま、時効まで残り1年となる。
当時は刑事だった主人公・三上義信は、現在は警務部の広報官として、
「64(ロクヨン)事件」に関わっていく。
彼の娘は家出をしていて、プライベートでも娘が家にいないという状況に心を
痛めていた。
そんな中、64事件の模倣犯が現れて、昭和に残された事件が動き出す。
【感想】
たまには邦画を観るのもいいものだな。
普段、日本のドラマはほとんど観ないので、新鮮でしたし、すべての俳優さんが
とても良い演技をしていました。
有名な俳優さんばかりで、脇役まで豪華なキャスト。
特に、永瀬正敏さんが演じる雨宮(誘拐された少女の父親役)が車の中で泣く
シーンがあるんですが、そのシーンが印象に残っています。
BGMがほとんどなかったのも、緊迫感があってよかった。
逆に、小田和正さんの声が綺麗すぎて不似合いだった。
小田さんの曲はどれも好きなのだけど、ちょっとこの映画には合ってないような
気がしたんですよね。
もっと重厚感のある曲が似合うんじゃないかな。
警察内部のシーンが多く、64事件そのものと言うよりは、実名報道をめぐる
記者クラブと広報部の対立とか警察内部の政治的な動きのシーンが多かったように
思います。
最初、見分けつかなかった・・・。
警察の話なのでおじ様たちがたくさん出てきて、とても渋い画面が多数。
昔のドラマ「HOTEL」を思い出しました。
「姉さん、事件です」と「もぉしわけございません!」のドラマです。
ラストに近づくにつれて、一緒に観ていた家人がどんどん前のめりになっていたのが
面白かった。
気持ちはよくわかるけれど。
やっぱりミステリは犯人がわかるところと、逮捕されるところがテンション
マックスになります。
横山秀夫氏の小説が原作だと見た後で知り、納得。
そんな雰囲気が漂っています。
ラストが原作と違うようなので、そのうち原作も読みたいと思います。